それは恋のレッスン
第3章 ☆長谷川書道教室
「ゴメン、おまたせ、美緒!
ねぇ、まだ書道教室決まってないなら、このチラシを美緒にあげるわ」
「えっ?」
「この書道教室、部署の後輩が通ってる教室なんだって」
戻ってきた恵美子が手にしていたのは、A4サイズのチラシ。それは書道教室の生徒募集のチラシだった。
その書道のチラシの教室が・・・そう、長谷川書道教室。
「へぇ。こんな場所に、書道教室、あったんだ・・・」
「後輩の話だと、ここの教室はネットでは生徒募集を掛けてはいないんだって。募集といっても、スーパーや図書館にポスターを貼る程度の狭い範囲での募集みたい」
「そうなんだ・・・」
あんなにネットを探しても見つけることが出来ず、書道ってあんまり流行ってないのかな・・・なんて思っていたところだったから、そう言われれば合点がいった。
便利だし手軽だから、探すのはついついネットに頼みで。
だから、この教室の生徒募集は私の目に触れる機会はなかったんだろうな。