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第3章 Episode3 挫折




「はい! いやー、まさか同じ学校だったとはー」

ニコニコと笑う少年。


「……で、何でチンピラに絡まれていたんだ?」

「えと、その………」


口ごもる少年よりも先に黒斗が憶測を口にする。


「どうせボンヤリと歩いていたらチンピラにぶつかって、連れ込まれたんだろ」

「そ、そーです! 何で分かったんですか!?」

「見るからにボーッとしていて頼りない奴だからな」


ハッキリと言われた印象に、少年は苦笑する。


「じゃあ、俺は行く。お前も急がないと遅刻するぞ」

「あ、あのー……」


立ち去ろうとする黒斗に、すがるような視線を送る少年。



「腰が抜けて立てません……どーしましょう……」



のんびりとした口調で言い放たれた言葉に、黒斗は深い溜め息を吐くのだった。


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