
デスサイズ
第4章 Episode 4 すれ違い
清々しい朝
「んー。今日もええ天気やなあ」
心地よい朝日を浴びながら、鈴が大きく身体を伸ばす。
今日も黒斗と鈴は、いつものように一緒に登校している。
「あーにーきー!!」
「ん?」
後ろから聞き慣れた声が聞こえて、黒斗が振り返る。
すると、こちらに向かってノロノロと走って来る玲二の姿が見えた。
「おっはよー!!」
黒斗の鈴の前に辿り着いた玲二は、ビシッと敬礼のポーズをとり、挨拶をした。
「レイちゃん! 退院したんか!?」
驚きながらも笑顔で言った鈴の言葉に、玲二は頷きVサインをした。
「昨日、めでたく退院いたしました!」
「そっか! 良かったなレイちゃん!」
「…………」
鈴は玲二の退院を素直に喜んでいたが、黒斗は不自然な程に明るく振る舞う玲二に違和感を抱く。
