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第1章 Episode 1 断罪者



「今日は気分が良いわ。いつもより、たっぷりサービスしてあげる」

肩にまわされていた平田の手をそっと外すと、江角はベッドに腰かけている彼の前に立ち、身に付けている衣服をゆっくりと1枚ずつ脱ぎ捨てていく。


「おお……」

興奮から平田の顔が赤くなり、身体も火照(ほて)る。

平田にとって江角は、はじめて身体を重ねた女であり、唯一の相手だ。

妻もおらず、外見も無精髭(ぶしょうひげ)を生やした冴えない中年男性。

女っ気のない人生を送ってきた平田には1度味わった快感は忘れられず、刺激的なものだった。



私服を脱ぎ捨てた江角の姿は黒い下着を纏ったものとなり、平田はゴクリと生唾を飲み込む。

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