Sparkling!
第9章 ヤキモチ
二宮side
大野さん、ハの字の形にした眉の間にシワを寄せながら、
何か、言いたそうに俺を見た。
「俺と気まずいことを口実に、翔さんのところに泊まったのは翔さんのことが好きだからでしょ?」
大「にの、外、出よっか?」
「もう、話すことなんてありません。俺、戻りますね?」
と、背を向け2、3歩踏み出す。
すると、
「えっ!?」
後ろから物凄い力で引っ張られて、
そのままずるずると外へ連れ出される。
「ちょっと!何するんですかっ!!」
大「場所変えよ?」
そのまま飲食店街を後にして、
自宅マンションへ。
大野さん、部屋に着くなり思い出したように翔さんたちに電話する。
スマホをポケットにしまうと、
玄関に呆然と立ち尽くす俺に声をかけてきた。
大「お茶淹れてくるからリビングで待ってて?」
にこやかに話しかけてくる大野さんはいつもと変わらないように見える。
でも、
俺には分かる。
多分、大野さんは怒ってる。