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Sparkling!

第12章 好きって言葉が言えなくて。



櫻井side


風呂で逆上せたみたいに顔が熱くて、


思わずトイレに駆け込みばしゃばしゃと顔を洗う。


顔を上げると、鏡に映った自分と目が合う。



耳まで赤い…。



しばらくそのまま鏡に映った自分の顔を見ていると、


自分の両手で挟まれた潤の、


頬を赤らめ、目を潤ませている顔がそれに重なる。



それにしても、何で可愛いなんて…はっ!!



無意識に自分の唇をぷにぷに触っていることに気付き、


局のトイレだということも忘れて思わず大声で叫んでいた。



相「あっ!!いたいた翔ちゃん、もー、探したよ!?早くメイクしないと!」


「あ、ごめん。」


相「それにしても何でそんなびしょびしょなの?」

「あ、ああ、ちまちま拭くより水被った方が早いかな?なんて…。」


相「ふーん…」



意味深に笑う相葉くん。


「な、何?」


相「べっつにぃ♪」



スキップするみたいに軽やかな足取りで前を歩いていく。



まさか、一部始終を見られてた?


で、勘違いされたのか?


「あのさ、相葉くん、あれはその…」


相「好きな人の前になるとああも可愛くなるもんなんだね?」



え?好きな人って?


誰の?誰が?



相「えっ?まさか、気づいてなかったの?」


「何を?」


相「も〜翔ちゃんたら、罪なオ・ト・コ」



何?その語尾の?

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