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Sparkling!

第13章 僕らのカタチ。



櫻井side


「智くん、お腹すいてない?」



相変わらず前を歩いている智くん。



大「うん。腹ペコ。」



お腹を擦りながらにこ、と笑う。



「何、食べたい?」


大「うーんとねぇ…お寿司!」



水族館帰りにお寿司…。


にののデートプランじゃ、


『夜景の綺麗なフレンチレストランで食事』って、なってるけど、



…ま、いっか。





大「ねえ、翔ちゃん。聞いていい?」


「何?」


大「さっき、どうしてあの魚選んだの?」


「ああ。何だか、仲良く肩並べて泳いでいる感じが、俺らみたいでいいなあ、と思って。」


大「フフっ、なるほど、ね?」


「そういう智くんは?」

大「翔ちゃんと同じ、だよ?」


「へ、へぇ…そ、そうなんだ?」


大「うん…。」



そう言って、俯いた智くん。


心なしか、少し顔が赤いような気がした。



「あ…な、何か、この店暑くない?」


大「う、うん、そうだね?」


「出よっか?」



店を出てからもろくに言葉も交わさず目も合わさず、


でも、


何となくだけど、智くんとの歩調が合ってきてる気がして、


それだけでドキドキしている、俺。



えっと、にのの考えたデートプランだと次は確か…



大「ね、翔ちゃん、観覧車、乗らない?」



そうそう!!確か、夜の観覧車に…って、


ええっー!?


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