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Sparkling!

第18章 好きって言葉が言えなくて・その後。①



松本side


櫻「でも、俺、どうしたらいいのか…」


「俺、知ってる…」


櫻「えっ!?」



翔さんの手を握り直すとそのまま手を引いて立ち上がった。



「一緒に来て?」



訝る翔さんの手を引いて寝室へと向かう。



「座って?」



翔さんと隣り合うようにベッドに腰掛けると、


少し身を屈めるようにして、ベッドの下に隠しておいたものを取り出す。



「これ、使って?」


櫻「それは?」



外装を剥がし、蓋を開け、手にしたものを逆さにすると、


どろりとした透明な液体が手のひらにゆっくりと落ちていった。



「こいつの力を借りないと、どうしたって痛いから、さ?」



翔さんは俺から手渡されたものと俺の顔とを交互に見比べた。



「ごめん。俺も使うの初めてだからよく分かんなくて。」


櫻「…俺、チラッと聞いたことある。」


「な、なんだ、知ってたの?」


櫻「確か、解すとか何とか…」


「本当、面倒くさいよね?」



視線を逸らすように俯く。



でも、すぐ近くに翔さんの気配を感じて顔を上げた。



櫻「のさ、松潤さえ良ければの話なんだけど…。」

「うん…?」


櫻「その面倒くさいことに付き合ってくれ、って言ったら…?」



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