Sparkling!
第19章 好きって言葉が言えなくて・その後②
松本side
耳から伝わる甘いシゲキに、思わず顔をしかめる。
櫻「言ったよな?優しくするんなら大丈夫、って?」
そう言って、俺を見下ろしながら笑う。
スゴい余裕の笑顔で。
…何だか、悔しい。
でも、ふと、思い直して翔さんの体に腕を巻き付けて、
笑いかけてやった。
「でも、ただ、優しくするだけじゃダメだからね?」
櫻「へっ?」
「気持ちよくしてくれんでしょ?」
途端に顔をしかめ唸りだす。
…翔さん、困ってる(笑)
「痛っ…!」
そんな翔さんに、額を弾かれる。
櫻「テメ、勝ち誇ったみたいに笑うな!」
「だって、真剣に悩んでるから…。」
櫻「初めてのことにうまく出来るかわかんねーからだろ!?」
「そだね…」
でも…
そんな翔さんの体を抱きしめる。
「それで言うなら、俺も初めてだから。」
櫻「じゃ、多少痛くしても…」
「…そこは努力してよ?」
櫻「努力、って…」
困り顔で明後日の方向に顔を向けている翔さんの頬を手で挟み、こちらに向ける。
「もう、難しく考えるの、やめにしない?」