テキストサイズ

Sparkling!

第20章 ふわふわさとし



大野side


こうして食事している間、にののことが頭から離れず、


松潤が話している内容も素通りしていった。



そんな中、ふと、松潤と目が合って、


不安で曇るキレイな顔を凝視してしまう。



松「やっぱ、俺といても楽しくない?」


「あ…ごめん、そんなんじゃ…」



まさか、にのの浮気発言思い出してた、なんて言えるはずもなく、


思わず、目を逸らす。



松「もしかして、翔さんのこと考えてた?」


「えっ?違っ…」


松「だって、翔さんもりーだーも変だったからさ?」



…ケンカはしてたけど…


松「りーだーがこうして食事に付き合ってくれたのも、翔さんへの当てつけだって分かってても嬉しかったんだ…」


「あ…。」



知ってたんだ?松潤。



松「…送るよ。」



上着を羽織ると、松潤はさっさと個室から出て行ってしまった。





店を出て、捕まえたタクシーに乗り込んでも、松潤はずっと黙り込んだままで、


タクシーがマンションの前につけるまでそのままだった。



松「着いたよ?」



抑揚のない声で言う松潤に、そのまま、ありがとう、って降りるのも何だか悪い気がして俯いていると、


松潤が覗き込んできた。


松「どうしたの?降りないの?」


「あのさ…」


松「うん?」


「どこかで飲み直さない?奢るから。」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ