Sparkling!
第21章 後遺症
相葉side
二「は?今なんて?」
「だから、こんなことやめよ?」
にのは、コントローラーから顔を離すと、可愛い顔を歪めて不快を露にした。
「このまんまだと、絶対翔ちゃんの方が不利だって!?」
二「だから、止めろ、って言うんですか?」
「お願い、にの。今晩、優しくしてあげるからさ?」
二「どさくさに紛れて何言ってんです?我々、関係を解消した仲ですからね?それに、アナタ、俺とヤる前にいっつもそう言ってますけど、優しかったためしがないじゃありませんか?」
「いや、だから、それは、愛情表現だと受け止めて欲しいなあ。」
二「俺の寝込みを襲うことがですか?」
「だって〜あんな可愛い寝顔見たら誰だって我慢できない、って!?」
二「我慢が効かないのはアナタだけですから。言っときますけど、さっきの件は却下です。」
「そこを何とか!」
二「ダメです。」
「どーしても?」
にのは、コントローラーを握り直すとくるり、と俺に背を向けた。
二「そのかわり、いいこと教えて上げましょうか?」
「何?」
練習の成果をお披露目する、という日を前に、
にのの口から語られた事実は、
勝利の女神がどちらに微笑むことなく、舌を出して飛び去って行く後ろ姿を容易に想像させるには、
十分なことだった。