Sparkling!
第23章 honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
松本side
高等部に進学したことで、
よりセンパイに近くなった、と喜んだのもつかの間、
センパイは3年生で、
こうして一緒にランチをする、というのも日を追う毎に減っていって、
本格的に受験シーズンにさしかかってくると会うことさえ簡単じゃなくなって、
そのうち、有名私立大学に合格した、って、風の噂でしかセンパイのことを知る手段がなくなってしまって、
そんな中、迎えた卒業式。
人気のない校舎の裏で、
硬い表情をしたセンパイが女子生徒と話し込んでる姿を見かけた。
告白されてるのだ、と、雰囲気で分かった。
見てはいけないものを見てしまったような気がして、
早く、この場から立ち去ろうと踵を返した時、
足下に落ちていた空きカンが、甲高い音を立てなが転がっていった。
ヤバい、と思って振り返ると、
センパイが大きな目を見開きこちらを見ていた。
どんな顔をしたらいいのか分からなくて、
センパイから顔を逸らすと、
俺は足早にその場から立ち去った。