Sparkling!
第23章 honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
櫻井side
俺の父親は、
俺が大学2年の時、脳梗塞で倒れて、命に別状は無かったものの、
足に障害が残った。
今でも、血圧が高くて時々体調を崩すことはあったが、
当時ほど深刻な状態じゃない。
でも、以前のように働くことが出来なくなってしまって、
仕事を変えざるを得なくなって、収入が激減した。
俺は、家計を助けるために大学を辞めた。
両親は気にするな、って言って止めてくれたけど
勉強なんて、働きながらでも出来るからと、
今の仕事をしながら資格も取った。
両親は、俺の顔を見れば口癖のように「申し訳ない」と言うけれど、
俺にとっては毎日が充実していた。
「そう言う智くんはどうなの?ほら、あの、二宮くんとかいう子。」
大「うまくいってるよ?」
「そう。」
大「だから、翔ちゃんのことが余計気になってさ?」
「俺のことはいいって!?」
大「よくないの。かずも気にしてたんだから。」
「へー、『かず』ねぇ…」
いっつもヘラヘラ笑って受け流す智くんの鼻の下が長くなった。