Sparkling!
第23章 honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
櫻井side
それからは何度も彼らの姿を見かけるようになって、
なかなか来ない日は、まだかまだかと彼らの定位置を眺めてはため息をついていた。
大「翔ちゃんはどっちがタイプなの?」
「えっ!?な、何、タイプ、って?」
その日はとうとう彼らは姿を現さなくて、
ガッカリして肩を落としていた俺に、
智くんが直球で来た。
大「ひょっとして、あの目がくりっとした子?」
「いやっ…だ、だから、何の話?」
大「翔ちゃんの恋を応援してあげようと思って♪」
「こっ、恋?」
俺は、応援してあげる、と言う智くんに言われるまま、きっかけを作るべく喉が乾いたフリをして、彼の見ている前で、平静を装いながら、彼のジュースを飲んでみせた。
でも、ホントは心臓バクバクで、
手も足もガクガク震えてた。
それからはほぼ、俺と智くんが卒業するまでの間、毎日のように彼らとランチを食べた。
そんな日々の中、それまで漠然と抱いていた気持ちが段々大きくなっていって、
それが何なのか、ってこともはっきり分かってしまって、
迎えた卒業式の日。
一大決心をした俺は、1年生の教室に行こうとして一人の女子生徒に呼び止められ、
人気のない校舎の裏で告白された。
返事をしようと口を開きかけたとき、
空きカンの、カラカラと転がっていく音が聞こえた方へ顔を向けると、
泣きそうな目をした松本くんと目が合った。