Sparkling!
第23章 honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
櫻井side
「はー。」
出るものはため息ばかりなり、ってね?
「よっこらしょ、っと。」
恋のキューピッド、になるはずだった悪友の智くんをおぶって、家路を急ぐ。
…はー、もう、どっかその辺に置いていこうかな?
毎度のことながら、潰れるのは智くん。
さっきの飲み屋から俺の家までは近いとあって、
取り敢えず、智くんを俺の家まで運ぶ。
ったく、いくら、タクシーに乗るまでもない距離とは言え…
大「( ̄q ̄)zzz」
「………」
マジでその辺に…
前方から、点灯した自転車の光が、ゆらゆら揺らめきながら近づいてきて、すれ違って行く。
が、ちょっと走ってから 甲高いブレーキ音を立てた。
松「櫻井センパ…じゃなくて、店長?」
「その声は、松本くん…?」
松本くんは自転車から降りて、俺と背中にいる人(大野さん)を見比べながら、
ゆっくり近づいてきた。
「松本くん、どうしたの?こんな時間にこんなとこに?」
松「あ、俺、この辺に部屋借りてるんで。店長こそどうして…?」
「ああ。この酔っぱらい俺んちまで運ぼう、と思って?」
松本くんは、顎に手を当て、何か考えるような仕草をした後、
笑顔で、俺に歩み寄ってきた。
松「俺でよかったら運ぶの手伝いますよ?」