Sparkling!
第4章 キミのために…。
松本side
「あ、うん。ただいま。」
俺に背を向けたまま、振り向こうとしない雅紀。
相「どこ行ってたの?」
「どこって…買い物、って言ったでしょ?」
相「じゃあ、言い方変える。誰とどこで何してたの?」
「だから…っ!にのと…。」
相「こんな時間になるまで?」
「それは…。」
…俺の買い物ににのを付き合わせたなんて、
こんな状況で言えるわけない。
ちらと、キッチンを盗み見ると、
テーブル一杯に、
雅紀が一生懸命作ってくれたであろう、
料理がところ狭しと並べられていた。
まあ、料理、といっても、
雅紀の最近のブームであるレタスチャーハン。
俺は、雅紀の機嫌を治そうと必死で、
「お、レタスチャーハン、うまそー!!」などと、
ちょっとテンション高めに言いながら、
料理の乗った皿をレンジにつっこむ。
「うん、サイコーにうまいよ!!」などと言いながら頬張った。
でも…。
相「そう、よかった。じゃあ、俺、もう寝るね?」
振り向きもせずおやすみと呟くと、
この日の雅紀は、もう、
笑顔は愚か、
顔さえ見せてくれなかった。