テキストサイズ

Sparkling!

第24章 幸せになるために… (s × o )



大野side


「じゃあ…翔ちゃんも見せてくれるんならいいよ?」


櫻「でも、これ、完成形じゃ…」



翔ちゃんも僕と同じように絵を隠してしまう。



「いいって言ってんじゃん!?」


櫻「いや…でも…」



後ろに隠した絵の出来栄えを確認するみたいに、後ろをチラチラ見る翔ちゃん。



「じゃあ、せーの、で見せ合う?」


櫻「いや、だから…」



しどろもどろになって、


僕の顔と絵を見比べるようにキョロキョロする翔ちゃんに近づき、



翔ちゃんの顔がこちらに向けられたタイミングで…




櫻「さ…」





翔ちゃんの唇にキスをした。





キスした、って言っても、



ほんの瞬間的なことですぐに翔ちゃんから離れちゃったけど、



翔ちゃんは、その瞬間の 表情と姿勢をキープしたまま、



マネキンみたいに動かなくなってしまった。



「翔…ちゃん?」



さすがに心配になった僕は、


翔ちゃんの目の前で手のひらをヒラヒラさせたり、


翔ちゃんの体をユサユサと揺すったりした。



それでも放心状態な翔ちゃん。



ますます不安になった僕は、



間近に顔を寄せ、翔ちゃん顔を覗き込んだ。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ