Sparkling!
第4章 キミのために…。
松本side
でも、雅紀はそんなことおくびにも出さず、
普段と変わらない様子で仕事をこなした。
が、その日はやっぱり少し違った。
自分を含め、帰り支度をしていたメンバーの中に、雅紀の姿がないことに気づいた。
このあと、仕事が入っているという、翔さんとにのに、何かあったら連絡する、と言い置いて、
俺と大野さんとで、各フロアの空いている楽屋、トイレ等に至るまでくまなく探した。
同じところを何度も探した。
…荷物あるんだから、外ってことないよな?と、
自分たちの楽屋前の廊下をふと目で辿ってゆくと、
少しだけ、ドアの開いている部屋があって、
何となく、という予感みたいなものも手伝って、
足音を忍ばせその部屋に近づいてみる。
すると、近づくほどに大きくなるすすり泣きの声。
恐る恐る足を踏み入れてみたものの、初めは、その姿を見つけられず、
思いきって、その声の主に声をかけてみる。
「相葉…さん?」
途端に聞こえなくなる、声。
相「松潤…?」
聞き覚えのある声に安堵したのか、
机の影からむっくりと立ち上がる、
細身の人影。
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