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智side


朝、目が覚めると、


僕の隣に寝ていた翔ちゃんが、うんうん言いながら寝返りをさかんにうっていた。



眠れてないのかな？翔ちゃん。



心配だったけど、



昨夜のやり取りを考えたら面倒なことになりそうだったので、声をかけるのをやめた。



そうこうしているうちに、勢いよく布団を跳ね除け翔ちゃんが起き上がる。



そして、寝癖だらけの頭をがしゃがしゃと掻き回しながら、トイレに入っていった。



僕もそろそろ起きよう。


もぞもぞと布団から這い出し畳んた布団を隅っこに置いた。



翔「あ、起きたの？智くん。」



大きなあくびをしながら、乱れた浴衣の前を整える翔ちゃんの目は真っ赤で、



ちょっと申し訳ない気がした。



でも、翔ちゃんが誘ってきた時は全然気分じゃなかったし。



「昨日はごめんね？」


翔「あ、ううん。平気。」



腕を捲ってガッツポーズをして見せる翔ちゃん。



でも、眠そう…



何か、悪いことしたかな？



「ね、翔ちゃん？」


「あ!?何…？」



これで、翔ちゃんの眠気が吹き飛ぶなんて思ってないけど、



昨夜の罪滅ぼしも兼ねて、


翔ちゃんの唇にキスをしてあげた。