Sparkling!
第4章 キミのために…。
松本side
「俺の気持ちはあの時から全然変わっていないよ。」
俯いたまま黙りこんでいる雅紀の隣に座る。
「俺は、笑ってる雅紀が好きだから。」
と、言いながらポケットから取り出した小さな箱。
相「これ…?」
黒目がちの瞳をぱちぱちさせながら、
俺の顔と、手の中の小さな箱とを見比べる雅紀。
「ちょっと早いけど…。」
相「……。」
「…開けてみてよ。」
ガサガサと、包みを開く音がして、
雅紀の目がある一点で止まったまま、
しばらく動かなかった。
相「これ、何て言う石?」
シンプルなゴールドの指環。
その、真ん中に埋め込まれた透き通ったイエロー・グリーン。
「ペリドットって言うんだ。」
相「へえ…。」
雅紀は、その指環を眩しそうに灯りに翳す。
「何でも、ポジティブなエネルギーをもたらしてくれる石らしいよ?」
相「そうなんだ…。」
そう答えた雅紀の口元が、
少し綻んでいた。
相「ね、着けてみていい?」
「あ、ちょっと待って?」
俺は、別に用意していた金色のチェーンネックレスをポケットから取り出す。
「サイズ、合わないと思うから…。」