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Sparkling!

第34章 1 × 4



ぼんやりと、



はっきり定まらない視線のまま首を横に振る。



智「なら、いいんだけど…心配しちゃった。」



フニャッと笑う、俺の恋人。



でも、真顔でこんなことを聞いてきた。



智「ね…もしかして…イヤ…なの?」


「え…?」


智「女の子として僕と付き合うのが。」



答えに困って俯いてしまう。



正直ないとは言えない。



智「…だよね?」


「あっ!!で、でも、智くんと付き合えるんならどっちでも…。」



項垂れる智くんの手を握った。



智「無理しないで、翔ちゃん。イヤならイヤ、って言って?」


「ゴメン…」


智「…分かった。」



何が分かった、なの?



智「んじゃ、付き合うの、止めよ?」


「えっ!?」


智「だって、ヤなんでしょ?女の子として付き合うのが。」


「智くん…」


智「僕はどっちの翔ちゃんも好きだからサヨナラしたくないけど、翔ちゃんが嫌がることはしたくないんだ。」


「智くん、俺…俺は…」


思わず、智くんに抱きついてしまった。



「俺はどっちか、って言うと女の子の智くんの方がよかったけど、智くんには変わりないから…だから…!」


智「…ありがと。」



そう言うと、智くんは、



力強く抱き締め返してくれた。



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