Sparkling!
第36章 僕にかまって!!(N × A version.)
散歩と称して外に出たら、
あっちこっちの電柱にマーキングして回るし、
可愛い女の子が目の前を通れば条件反射で後付けちゃうし。
ゴハンだって、
散らかして食べちゃうし。
和「…やっぱ、マサキじゃムリかなあ…」
カズくんはコントローラーを持ち直すと、
また、ゲームを始めた。
「………」
それ、って、俺のこと信用してない、ってこと?
和「ん?どうしたの?マサキ?」
カズくん、やらないうちから諦めるの、ってどうか、と思うよ?
俺は訴えかけるように、画面を見つめるカズくんの目の前に座った。
和「まだ、メシの時間には早いでしょうが?」
…カズくん、ゴハンが欲しいんじゃなくて。
和「…しょうがないな。」
カズくんは、コントローラーを脇に置くと、
俺の目の前でリードをちらつかせた。
和「まだ、ちょっと早い気がするけど、散歩、行きますか?」
えっ♪やったぁ♪
…じゃ、なくて。
カズくん、まて、の練習を…。
和「アンタの大好きな白プーのリリアンちゃん(←大好きな女の子)にでも会いに行きますか?」
ええっ!?マジで?カズくん、いいの?
こうして、本来の目的を完全に忘れた俺は、
意気揚々と散歩に出掛けていった。