Sparkling!
第36章 僕にかまって!!(N × A version.)
和「ウソ…出来てるじゃない?」
「………」
いつもなら、フードが自分の目の前に置かれるとすぐにがっつく俺だけど…
和「マサキ、アンタ、ってばスゴいポテンシャル高かったんだね?」
と、ものすごい目付きで目の前のフードを見てる俺の垂れ耳をぴらぴらと弄んだ。
うううっ…くっ…食いたい…。
でも、あの、スタイリッシュでゴージャスで賢いアイツに負けたくない。
愛しの彼女を振り向かせたい。
が…
「・・・・」
和「マサキ…?」
空腹に耐えきれず、とうとう力尽きてしまった。
和「いきなり極端なことするからでしょ?」
と、結局ガツガツとフードを掻き込んでいる俺を見て、飽きれ顔のカズくんが呟いた。
和「お座り、が出来るんだし、別にいいよ?まて、なんか出来なくても?」
と、毎食後にいつももらってる歯磨きガムをカズくんの手から食べさせてもらう。
和「賢いだけが犬じゃないから。」
でも、賢いにこしたことないでしょ?
和「アンタには他の犬にない、愛嬌、ってもんがあるじゃない?」
カズくん、あいきょう、って何?
それ、新しいフードの名前か何かなの?
キョトン、とカズくんの顔を見上げているだけの俺を見て、
カズくんは笑いながら俺の頭をがしがしと撫でてくれた。