Sparkling!
第41章 TOP SECRET Ⅱ (S × N)
ブンブンと大きく頭を振る。
知らなかった…
翔さんが…そんな前から俺のこと…
翔「ヤベ…なんか…緊張してきた。」
翔さんは残り少ないであろう缶ビールを飲み干し、空になった缶を手に立ち上がった。
「あの…翔さん?」
翔「ん?ニノもおかわりいる?」
「じゃ、なくて…その…俺…」
翔「怖くなった?俺のこと。」
翔さんの手の中にある空き缶がパコン、と鳴る。
「…じゃなくて…本当に俺なんかでいいのかな?って?」
翔「…『なんか』じゃなくてニノでなきゃダメなんだよ。」
少し腹の部分が凹んだ空き缶をテーブルに置き、翔さんが振り返った。
翔「だって…好きになってしまったんだから…。」
そして、そのまま俺の目の前に座って、呆然と自分を目で追う俺の唇に、
…キスをした。
翔「…ニノ?」
「えっ!?な、何?」
どうやら、唇が触れて離れるまでの間はほんの数秒間ぐらいだったみたいで、
翔さんとのキスは、俺の感覚としては数分、いや、数十分ぐらい触れてたんじゃないか、ってぐらい衝撃だった。
翔「顔、赤くなってる。」
「だ……だって…いきなり…」
翔「もう一回していい?」
「う…うん。」
一瞬はにかんだように笑った翔さんの唇がまた俺の唇に重なる。
今度は本当に、
長い長いキスだった。