Sparkling!
第52章 MISTAKE LOVE
翔side
今日、生徒会の集まりがあって部活は休んでいた。
そこへ、相葉くんからのLINEが来て、真剣な顔でスマホに目を落とす俺に智くんが声をかけてきた。
智「どした?翔ちゃん。」
「うん…」
歯切れの悪い俺のそばに来て智くんもスマホを覗き込む。
智「……しょうがないなあ。」
貸して?と俺のスマホを奪い取り勝手に返信してしまっていた。
智「大事な話がある、ってんだから、ちゃんと行ってあげないと?」
「は?いやっ、でも、今から生徒会の…」
智「会長である俺が行っていい、ってんだから!」
強引に俺の体を回れ右させ、背中を押す。
智「お幸せに〜♪」
ニコニコしながら手を振る。
何だかモヤモヤした気持ちのまま走り出す。
後ろめたい気持ちのままサッカー部が練習するグランドを横切る。
それよりも、相葉くんの話の方が気になってしまう、俺。
早く行かなきゃ…。
やがて、たくさんの人が行き交う人の中に頼りなげに佇む相葉くんの姿を見つける。
そして、息を調えながらゆっくり近づいていく。
「お待たせ。何処かでお茶しながら話そうか?」