Sparkling!
第53章 Crazy For You
翔「おーコワッ。」
おどけてみせる、と同時にニヤリと不敵に笑う。
翔「ふーん、なるほど、ねぇ……。」
……イヤな予感。
もしかしてバレたか?
無言で教室に戻る道すがら翔くんは終始ニヤニヤしてて、
俺は何か言われないかとヒヤヒヤしていた。
昼休み。
俺と翔くんは生徒会室で昼食を食べることにしていた。
ただ食べるだけじゃなく、
生徒会の運営についての大事な話をしながらの昼食。
その日も、後から行く、と言う翔くんのために生徒会室の鍵をあけ、何時ものように弁当を広げて待っていた。
おっせぇな?昼休み終っちまうだろが?
いつも以上に遅いことに苛立ちを感じながら俺は律儀にも親友の到着を待った。
すると、遠くからパタパタと足音がしてガラリ、と生徒会室のドアが開いた。
翔「智くん、お待たせ〜♪」
バッカやろ。呑気に語尾に♪なんかくっつけやがって!
「遅いだろ?昼休み終わっちまう…って、ええっ!?」
俺は翔くんの隣で小さくなっている下級生らしき男の子を見て驚愕した。
和「す……すいません。お待たせしてしまって?」
翔「連れてきちゃった♪」
連れてきちゃった、って…。