Sparkling!
第54章 サクラサク?
「ね、もしかして今日も残業?」
未だ寝癖だらけで顔を洗う後ろ姿に問いかける。
翔「まあ…本来なら、仕事なんて家でするもんじゃないしな?」
顔を埋めるようにタオルを押し当てた。
俺はともかくとして、
翔さんは今回のプレゼンが成功すればプロジェクトリーダーになれるだけじゃなく、昇級もかかってる。
だから、寝る間も惜しいと思うのは当然だろう。
が、夜のコトは別だ。
生理現象の一種だから、時々ヤっとかないと体に悪い。
まあ、腰にくるけどね?
「また何か手伝えることがあったら言って?いつでも……。」
逞しい腕が伸びてきて、俺の唇に翔くんのそれが重なる。
翔「おいしい飯作って待っててくれるだけでいいから。」
「それ、って、俺が使えない、って事?」
翔「そうじゃなくて…お前にはお前の仕事があるだろ、ってこと。」
「まあ…確かにそうだけど。」
翔「……そう言うことだから。」
翔さんはゆっくりした足取りでまた洗面所に戻ってからシャツを羽織った。
翔「シャツ……アイロン、かけてくれたんだな?」
「あ、うん。トップセールスによれよれのシャツなんか、着せるワケにはいかないからね?」
翔「そっか……サンキュ。」
翔さんは嬉しそうにネクタイを絞めながらテーブルに着いた。