Sparkling!
第54章 サクラサク?
潤side
まさか、俺自身が二人の賭け事に巻き込まれていたなんて思いもしていない俺は、
何かにつけて総務課に顔を出し、食事に誘ってくる大野さんのことが不思議でならなかった。
和「知らない方が幸せ、ってこともあるんだよ?」
と、同期入社のニノこと経理課の二宮和也にまんまとはぐらかされた。
とはいえ、俺が関係していることで、俺が預かり知らないことが気持ち悪くて、
俺らの一年先輩で、大野さんの下で社員研修をした相葉さんに聞いてみることに。
雅「や、やあ、待った?」
いそいそと俺の目の前に座る相葉さん。
心なしか少し嬉しそうに見えるのは俺に気があるからで、
俺も知ってて彼を誘ったワケだし。
「急に呼び出してごめん。ちょっと聞きたいことがあって?」
雅「何々?俺でわかることなら何でも?」
「大野さんのことなんだけど?」
雅「大野さんがどうしたの?」
「最近、俺に絡んでくるんだけど。何か知らない?」
雅「絡んでくる、って…」
「メシ行こう、ってしつこくて?」
雅「そっ…そうなんだぁ…」
急に挙動不審になり、お冷やグラスの水をがぶ飲みした、
「何か知らない?」
雅「わ、分かんないなぁ…あっ!ごめん、俺もう行かなきゃ?」
そそくさと相葉さんは席を立ち上がった。