Sparkling!
第54章 サクラサク?
何だよ、その返し方は?と内心ツッコミながら続ける。
「何で俺が手伝っちゃいけないんだよ?別に営業課の人間じゃなくてもいいだろ?同じ会社の人間なんだし?」
その時、カズの口角が小さく持ち上がった。
和「……まあまあ、そう熱くなりなさんな?」
「……っつ!!」
俺はこの男がニガテだ。
ある日、近くで他の人間が熱く語っているのに涼しい顔で耳を傾けていたか、と思ったら、
急にカップを口元に持っていき一口飲んだ。
そして、ふと上げた顔を見たら薄ら笑いを浮かべていた。
「苦手なんだよね?ああいうの。」って。
和「アンタがそう言うんなら好きにしたら?黙っといてあげるから?」
じゃ、と、カズは背を向けた。
帰宅するとやっぱり翔さんは部屋に籠ってて、
夕飯さえも一緒に食べてくれない。
ここ最近は職場でさえ顔も合わさないのに…。
一人寂しく夕飯をすませると早々に床に着いた。
しばらく眠れないでいたが、ようやくうつらうつらしてきたところで誰かの気配を感じた。
そして俺の近くまで来ると俺の頭をくしゃりと撫でた。
ごめん、潤、って…。