Sparkling!
第54章 サクラサク?
潤side
「ぁ…しまった。」
うっかりデータを間違え入力してしまい、慌てて修正する。
もう何度目だろう。
上司に断りを入れ、自席を立つ。
休憩室でコーヒー片手にタメ息をついていると、後ろから誰かに肩を叩かれた。
和「……お疲れ。」
「なんだ、カズか……。」
和「なんだ、とはご挨拶だね?」
「だって…」
和「……気になる?」
「え?」
和「プレゼンの結果。」
「もう分かったのか?」
カズが慌てて人差し指を顔の前に立て俺を制する。
和「気持ちは分かるけど…。」
「……ごめん。」
和「で、どうなった、と思います?」
固唾を飲んで、次の言葉を待った。
が、カズは涼しい顔でコーヒーをゆっくり飲んでこう言った。
和「……本人の口から聞いてみたら?」
「ま、まさか…?」
和「さあ…俺は何とも…」
「何だよ。教えてくれたって……。」
意味深な笑顔を浮かべると、俺の背中をポンポン叩いて去っていった。
俺は翔さんの元に今すぐでも行きたい衝動に駆られた。
が、呼び戻しに来た同僚の声に意識を引き戻され、オフィスと戻った。