Sparkling!
第54章 サクラサク?
約束の週末を目前に控えたある日、
俺は智くんと二宮の新居兼オフィスを訪ねた。
智「お礼なんてよかったのに。」
釣竿の手入れをしながら笑う智くんを二宮がキッと睨んだ。
和「何言ってんの?俺が二人にあげたら?って言うまで自分で食べる気満々だったじゃない?」
智「だって、あんなデカイの2匹も釣れたんだもん。テンパっちゃって頭回んなかったんだよ〜。」
和「アンタの頭が回ってないのはいつものことじゃん?」
ねぇ?と二宮は俺の目の前にコーヒーとケーキを置いた。
和「で?その後進展ありました?」
「ま、まあ…」
智「え?もしかして潤くん、オメデタとか?」
二宮が近くにあった雑誌を丸めたもので智くんの頭をはたいた。
智「いてぇなあ…冗談に決まってるだろ?」
和「そんなことより、先方に渡す資料、できてんの?」
智「出来てるよ?」
自分のデスクをアゴで指す。
和「ならいいんですけど。」
智「カズ、俺のケーキは?」
和「食べたいんですか?」
智「だから買ってきたんじゃん?」
和「ありませんよ?」
智「なんで?」
瞬間的に俺に向けられた二宮の目線が智くんに向けられた。
和「お客さまにお出ししたので。」