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Sparkling!

第54章 サクラサク?



潤「盆栽がどうかした?」



いや、どうかした?じゃねぇだろ?



潤「だって、二人の門出じゃん?桜の盆栽ならうってつけじゃない?」


「桜?」


潤「……うん。」



ああ、だから智くん、あの時桜の話を…



潤「翔さんとの思い出話に桜の木がどうこう、とか言ってたのを思い出して?」



潤なりに考えた上での贈り物だったと知り、胸を撫で下ろした。



潤「で?一体何が気になったの?」


「だってお前、断捨離だ、って色んなもの処分してたじゃん?」



潤の顔色が変わる。



潤「あのさ、いくら何でもそんなことしない、って?お祝いだよ、お祝い!」


「ごめん…」


潤「で?」


「で、って?」


潤「何か言われたの?」


「いや…あ…オフィスに飾った、って、言ってた。」


潤「そっか…」


「あー、それと…」


潤「何?」


「……やっぱ、いい。」


潤「何だよ?」



アルコールが回ってきたのか、つい、余計なことを口にしそうになって慌てて口を噤んだ。



潤「子どもは出来たか、とか?」



俺は口に含んだ麦酒を派手に噴き出した。



潤「カズが言ってた。だからさ、俺も同じように返しやったけどね?」



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