Sparkling!
第55章 愛される理由
<×雅紀>
潤と久しぶりに休みが合ってドライブしよう、ってことになり、
ある道の駅に休憩がてら寄ることにした。
窓から海が見える席に座って景色を堪能する。
この日は風が強くて波が高く、でも天気はよかったから見張らしは最高だった。
少し目線を落とすと芝生があり、数組の家族連れが飼い犬と戯れていた。
ドッグランかあ…。
誰かの投げたフリスビーを華麗にキャッチする犬に思わず歓声をあげてしまう。
潤「行ってみる?」
「うんっ!!」
喜び勇んでダッシュしてきた俺の後に、潤が苦笑しながらついてきた。
二人揃ったタイミングで、さっきの犬がまたしても華麗にダイビングキャッチを決める。
「おお、すげっ!!」
見てみて?みたいな感じで潤を振り返ると潤は満面の笑みを浮かべていた。
パーキングエリアを出てからも俺は車の中でフリスビー犬のことばっか話してて、
潤がちょっと不機嫌になってるなんて気づいていなかった。
潤「風呂入ってくる。」
温泉宿についてからずーっと無言でごそごそしてるな?と、思ったら、
潤は着替えを抱えてさっさと部屋から出ていってしまった。