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第56章 ある二人の日常(山夫婦編)



なんて言いながら、むにむにと俺の頬を突っつき挑発してきた。



「俺は全然いいけど、明日の仕事は大丈夫なの?」


翔「うん、平気。てか、ヤらないとやってらんない。」


「……どうした?」


翔「……何でもない。」



言おうかどうしようか迷ったあげく、俺に伝えることを止めた的な体で首をふるふる振った。



そして、キスを繰り返しながら俺のシャツのボタンを外していく。



ん?あれ?



ズボンのベルトを外し終え、全てを脱がし終えた時、



翔くんの体を引き剥がした。



「ち……ちょっとたんま!!」


翔「どうしたの?」


「え?だって…いつもは……」



そう。いつもだったら、翔くんが俺に抱かれてるはず。



なのに、今日は……?



翔「……ダメ?」


「ダメ…でもない……けど……。」



ちょっと調子狂う。



翔「俺だって…」



俺の上から降り、翔くんは唇を尖らせ俯いた。



翔「智くんより年下だから、ってされる側ばかりなんてやだ。」



それも一理ある。



でも、今さら上下かえるのは…



翔「ねぇ、ダメ?」



出た。翔くんの上目遣い攻撃。



まあ…一回ぐらいは…



「……わかっ……た。」



翔くんは真ん丸く目を剥くと、小さくありがと、と言ってキスしてきた。



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