Sparkling!
第57章 Naturally
智「恋愛……対象?」
「……うん。」
一瞬にして大野さんの顔が真顔になる。
「ダメ…かな?」
智「ダメもなにも…翔くんと付き合ってたんじゃないの?」
「そうなんだけど…でも…うん…」
智「へぇ…」
そう呟き大野さんは遠い目をした。
智「松潤。」
「…うん。」
智「わりいけど…」
「やっぱり…そう……だよね?」
智「……じゃなくてさ…翔くんはどうなんの?」
「どう……って?」
智「お前…好き、って言ってたじゃん?」
「そ、そう……だけど…」
智「なのに、俺のこと好きとかおかしくね?」
図星を突かれ、言葉に詰まってしまう。
一瞬でもニノの思惑に乗っかってみよう、と考えてしまった浅はかさを恥じた。
智「もしかして…ニノか?」
俺の喉奥に何かつまっているようで言葉を発せない。
智「……やっぱりか。」
大野さんはベランダにもたれ掛かってはあっと大きく息を吐く。
智「相当根に持ってんなあ、アイツ?」
言葉のわりに満更でもない顔の大野さんが不思議で仕方がなかった。
<×潤>end.