Sparkling!
第57章 Naturally
<×和也>
俺が入所して間もなくのこと。
俺はひょんなことから妙なヤツと関わることになった。
ある日、ダンスのレッスンの最中、誰かの視線を感じた。
気のせいか、とも思ったがそれはほぼ毎日のように感じた。
その日も、レッスンで一息つきながら後ろを見る。
すると、パイプ椅子に胡座をかいて漫画雑誌を読み耽っている男がいた。
あの人は確か…
「ああ…大野さん、でしょ?」
「大野……さん?」
「普段からああだけど、ダンスはスゴいらしいよ?」
「ふーん…」
とてもそんな風には見えない。
今はあの定位置のパイプ椅子に座って居眠りしてるし。
かと思ったら……
智「……。」
「……。」
……目が合った。
しかも、鼻、ほじってるし…(汗)。
おいおい、何で俺の顔見ながら鼻ほじってんだよ?
俺は半ば呆れながら顔を逸らした。
何か……いつ見ても暇そうなんだけど。
てか、あんなんでも(苦笑)一応ジャニーズなんだし、
スタジオに顔出してんなら少しは練習してけ、ってぇの。
とか、頭ん中でだけど、あの大野とかいうヤツに文句をたれてやった。
すると、俺の心の声が届いたのかどうかは知らないけど、ダンスの先生があの男の名を呼んだ。