夜が開けるまで
第4章 禁断の果実
由紀も、拓馬に心を寄せるようになっていた。
そして、拓馬の目論みとおり、頻繁に夜のドライブに出掛けるようになった。
街を離れて夜の闇に紛れたなら、人の目も噂になることも気にならない。
海上に漁火が浮かぶ夜の防波堤で、
拓馬は由紀を背後から抱きしめながら耳元で囁いた。
「由紀さんと出逢って俺たちは赤い糸で結ばれてるんだって、はっきりわかったんだ」
「そうね。私も、あなたが会社に入って来なければ、人生の選択を先延ばしにしていたかもしれないわ」
「こうやって付き合えて本当に幸せだよ。ダンナさんと別れてくれて、ありがとう」
拓馬はそう言うと、服の上から由紀の乳房の感触を確かめるように、ゆっくりと揉んだ。
潮風が二人を包み込む
「本当に大好きだよ…。絶対に離れない」