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夜が開けるまで

第4章 禁断の果実


拓馬と夜のデートは、いつも楽しかった。


特にカラオケボックスでは、廊下まで漏れる拓馬の歌唱力に道行く人や店員がガラスまどから室内を覗きこんでいく。




20歳の差があっても、懐メロから洋楽まで歌いこなす拓馬に由紀はワクワク感がとまらなかった。


ライブハウスではファンに囲まれ遠い存在でも、密室では独占できた。



いつか、メジャーデビューできるといいね


それが二人の合言葉だった。

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