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夜が開けるまで

第5章 誤算


由紀はかつて、自分も上司と不倫関係にあったことを思い出した




支社長と関係を結んだ2年


会うのは年に数回程度でも



あの関係が外交員として生きていく踏み台になった



私に利益をもたらした男






そして、私も彼に栄転のきっかけを与えた


たった一度のチャンスを、彼も私もモノにできた





お互いが高め合う関係で、そしてきれいに別れた




そう、お互いに利用価値があったから



用が済めばそれでおしまい



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