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夜が開けるまで

第6章 一人息子の告白


拓馬の間髪入れずの言葉に、武志は腕組みをしてややうつむき加減に黙って聞いていた。


そして、一呼吸置くと、眉間にシワを寄せ鋭い眼光を向けた。







「会社の跡を継ぐ話しの時に何て言ったか、忘れたのか?



もう一度営業の世界で社会経験を積みたいと言って保険会社に入ったんじゃないのか?」







父の問いかけに拓馬は一瞬、言葉を詰まらせた。





父の言葉は正論だった。











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