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夜が開けるまで

第6章 一人息子の告白


ある雨の夜遅く、れい子は拓馬を自宅に招いた。



何度か訪れている洋館


初めは、どこか外国の空間に紛れたような異質な雰囲気を感じていた室内も、今では馴染みの場所になりつつあった。




「待ってたわ」

いつものように、れい子は優しく拓馬を迎い入れた。


真っ赤な口紅。大ぶりなリングのピアス、長い黒髪が彼女のトレードマークだ。



だが、今夜の彼女は少し違っていた。




ナイトガウンを羽織り、少々アルコールの匂いが漂っていた。








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