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夜が開けるまで

第6章 一人息子の告白


招かれる時はたいてい誰かしら人の出入りがあり、賑やかだったが、今夜はしんと静まりかえっている。





「ご主人は?」


「夫はニューヨークに行ってて留守なの。
一緒に飲みましょう」



れい子は、壁際にあるミニバーのカウンターから、ウィスキーのボトルを取り出した。



「自分、車で来てますからアルコールはちょっと…」

「明日の朝に帰ればいいじゃない。部屋ならあるから心配いらないわよ」



れい子の問答無用な言葉に拓馬は面食らった。



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