テキストサイズ

夜が開けるまで

第6章 一人息子の告白



「はい、大切な人がいます。自分の夢を応援して支えてくれる、かけがえのない人です」




拓馬は真っ直ぐな瞳でれい子を見ると、きっぱり答えた。








「そう。きっと素敵な人なのね」


れい子は、そう言うと持っていた水割りを一気に飲み干した。






そして、席を立ち上がり空になったグラスをバーカウンターの上に置くと、少し強い口調で言った。










「人生は甘いものじゃない。

何かを成し遂げるには、時に犠牲を払ってでもやり遂げるという決意と覚悟が必要よ。


あなたには、ある?」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ