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夜が開けるまで

第7章 葛藤


「何か話があるんでしょう?先に聞かせて」






由紀は、拓馬の欲情に冷や水を浴びせるように落ちついた声で言った。




拓馬は一瞬、たじろいだ。







「ただ会いたかっただけだよ」



「ウソよ。何か言いたいことがあるはずよ。話が先だわ」






いつもとは違う由紀の鬼気迫る口調に拓馬は返す言葉が見つからなかった





彼女に心の中を見透かされ、本心を見抜かれてしまっているような緊張感




拓馬は由紀に触れていたその手を離した

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