
夜が開けるまで
第3章 真夏の夜の夢
拓馬は着ていたシャツを甲板の床に敷くと、その上に由紀を静かに横たわらせた。
そして、首筋に唇を這わせながら、由紀の胸元に手を伸ばし服の上から乳房をゆっくり揉んだ。
拓馬の、様子を探るような焦れったい手つき
夫とは違う、優しく繊細な指が身体中を這う
まるでガラス細工を扱うかのように
拓馬の指がそっと、秘部に滑り込んでくると由紀は身体を震わせた
「あァ…っ…感じちゃう…」
「どこが一番感じるの?教えてほしい」
拓馬が耳元で囁く
「ん…。
どこか、探してみて……」
「じゃあ、見つけるまで今夜は帰さないよ」
波に揺らめくヨット
天上に煌めく真夏の星空
肌にまとわりつく潮風
岸壁に打ち寄せるさざ波の音
これもまた夢なのかしら……
