非恋愛体質
第8章 恋のライバル
「片山君、ちょっと‼︎」
小さな声で話しかける。
「誤解されてるよ。私なんかと付き合ってるって思われたら申し訳ないから…」
「なんで?」
「なんでってただの同僚だし…」
「ふーん。俺はそうは思わないけどね。春先輩なに飲む?」
そういってメニューを差し出される。
そうは思わないってなんだそりゃ‼︎
チラッと片山君の顔を見るけど、顔色一つ変わってなくて、自分だけが過剰反応してたみたいで恥ずかしくなる。
とりあえず選ぼう…
メニューをみていると、夏柑とグレープフルーツのサワーを発見…
美味しそう…
「すみません、生と夏柑サワー?とアボカドトマトサラダと、おすすめタパス適当にちょーだい!あっ、春先輩なんか食べたいものある?」
「特には…おまかせでお願いします…」
そして店員さんは意味深な笑顔で微笑みカウンターのほうに戻っていく。