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未定

第7章 記憶

就業時間になり音楽が仕事の終わりを告げる。
この時間になると櫻田は俺に仕事の確認をとる。



「特に今日中のものはないよ。今日もありがとうね。
お疲れさま」

「そうですか。それではお先にすみませんが失礼します。」



ペコッと頭を下げ部屋を出ていく櫻田を見送った。



「響・・・お前が好んで飲んでいたコーヒーの味ににていたから少し驚いた。本当に・・・・・・」




コーヒー豆の袋をゴミ箱に捨てため息をつく。



「嫌なことしか思い出せないな。お前との記憶は。
こんなにも許せないとか、嫌いだとか、そんなことを考えている時点で俺はまだお前を思っていると思い知らされる・・・
記憶からすべて消えてくれればどんなにいいことか・・・」




ゴミ箱のそれを見つめながら昔をふと思いだし、苛立ちを抱えながら帰路に着いた

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