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未定

第7章 記憶

玄関の鍵を開けると待っていたかのようににこっと頬笑む白がたっていた。
その笑顔を見た瞬間苛立ちなど消えてしまった。


「ただいま」

「お帰りなさい!」



ぎゅっと俺に抱きつき顔を見る姿はまるで小型犬が尻尾を振りながら主人の足に寄りかかっているようなそんな感覚だ。



「今日は何を食べようか?」

「陽人!」

「え?」


俺?
てか、その場合食べたいんじゃなくて食べられたいじゃないのか?



「陽人のハンバーグ!」

「・・・ああ。うん。ハンバーグ・・・ね」



小首を傾げ不思議そうに俺を見る。
なんでもないよと頭を撫でると素直にうなずく。



「さて、作りますか」

「うん!」


こんな、時間がずっと
ずっと続けばいいな・・・

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