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未定

第7章 記憶

車を飛ばしマンションへ帰る。
いつものエレベーターがすごく遅く感じた。
最上階の我が家の玄関を開けると響はにっこり微笑みながら俺を出迎えた。


「なんのようだ?
白はどうした?」

「そんなに大切?あの子が?」

「黙れ。俺の質問に答えろ」


俺が睨み付けると響は白に与えた部屋をちらっとだけ見つめ俺に向き直り続けた。

「そこの部屋あの子に与えたんだ。
俺の部屋。……陽人、俺は別になにもしてないよ。薬を飲ませて眠らせたけど。」

「お前の望みは?
俺を裏切ってここを出ていきまだ何を望む?」

「…別に。何も
ただ、一つ聞いてくれるなら俺を……」


響の言葉を遮るように白のいる部屋の扉が開いた。

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