【S】―エス―01
第14章 闇を照らす光
静寂を打ち破り、先に切り出したのは瞬矢。そしてそれを遮ったのは、他ならぬ茜の言葉だった。
「やっぱり瞬矢には、私がついてないと!」
覗き込むように瞬矢を見上げ、にこりと笑う。
「勝手にしろ」
ふん、と軽く鼻を鳴らし背を向けると、俯きがちに目を伏せる。止まっていた歩を進めた時、右隣に立っていた茜が言った。
「どうせまた、アイスばっか食べてんでしょ!?」
あながち外れてはいない鋭く切り込んだ茜の台詞に対し瞬矢は、すうっと右手をあげながら答える。
「余計なお世話――、だ!」
語尾を強め、そして傍を通り過ぎる際に右手の中指と人差し指で軽くぺしっと茜の額を小突く。
「……って!」
わずかに響いた炸裂音。
茜は小さく声を漏らし、反動で一瞬後方に仰け反り額を押さえた。そして口を尖らせ、恨めしげに瞬矢をねめつける。
「い……言いつけてやる!」
(……誰にだよ?)
恨みがましくぽつりと呟いた茜の言葉に、瞬矢は心の中で突っ込みを入れるのだった。
「やっぱり瞬矢には、私がついてないと!」
覗き込むように瞬矢を見上げ、にこりと笑う。
「勝手にしろ」
ふん、と軽く鼻を鳴らし背を向けると、俯きがちに目を伏せる。止まっていた歩を進めた時、右隣に立っていた茜が言った。
「どうせまた、アイスばっか食べてんでしょ!?」
あながち外れてはいない鋭く切り込んだ茜の台詞に対し瞬矢は、すうっと右手をあげながら答える。
「余計なお世話――、だ!」
語尾を強め、そして傍を通り過ぎる際に右手の中指と人差し指で軽くぺしっと茜の額を小突く。
「……って!」
わずかに響いた炸裂音。
茜は小さく声を漏らし、反動で一瞬後方に仰け反り額を押さえた。そして口を尖らせ、恨めしげに瞬矢をねめつける。
「い……言いつけてやる!」
(……誰にだよ?)
恨みがましくぽつりと呟いた茜の言葉に、瞬矢は心の中で突っ込みを入れるのだった。